「太った気分」を削除して! フェイスブック絵文字に抗議

フェイスブックでは、そのときの「気分」を表現する絵文字が使えるようになっています。
そのひとつの「お腹いっぱい」を表す絵文字に、英語版フェイスブックでは「太った気がする(feeling fat)」という表現がされていました。

「太っている」は「気分」じゃない

アメリカ在住のキャスリン・ウェインガーテン(Catherine Weingarten)さんは、Endangered Bodies(ポジティブなボディイメージを持てる社会を目指している活動団体の一つ)とともに、このフェイスブックの絵文字について、「『太っている』は『気分』ではないし、『太った気分』というのは自分を醜いと感じてしまう時によくつかう言葉だ」として、cahnge.org(慈善活動や社会を変えるための様々なキャンペーンへのオンライン署名を集めるウェブサイト)にてRemove the “Feeling Fat” Emoticon Option(「太った気分」の絵文字を削除して!)というキャンペーンを立ち上げました。

「太っている気分」がどんな気持ちか知っている

摂食障害で苦しんでいた時期もあるキャスリンさんは、「太っている気分」にとらわれてしまっているときの気持ちが一体どんなものか、わたしは知っている、と呼びかけました。

キャスリンさんの訴えは、あっという間に多くの人々の共感を得て、たった一ヶ月で16,771人もの署名が集まりました。
それを受け、フェイスブックは該当絵文字を「feeling stuffed(お腹いっぱい)」と変更し、さらに「摂食障害に関する気がかりな投稿をおこなっている利用者を助けるには、どうすればよいですか。」というガイドラインも設けるなどの対応をし、キャンペーンは大成功をおさめました。

このニュースは、タイム誌、ワシントン・ポスト紙、ピープル誌、グラマー誌、ニューヨークデイリーニュース誌など各メディアが取り上げ、世界中に広まっています。

キャスリンさんにお話をお聞きしました

ピアフルでは、この大成功をおさめたキャンペーンを立ち上げたキャスリンさんにお話をお聞きしましたのでご紹介します!

Q.「『太った気分』の絵文字を削除して!」という今回の訴えが成功をおさめたことについて、喜んでおられますか。どう感じていますか。

フェイスブックが「太った気分」の絵文字を削除してくれて、とてもうれしく思っています。
3月10日の火曜の朝に、フェイスブック側がそう決定したことを知りましたが、思いやりのあるすばらしい決断だと思うし、それ以来笑顔がとまらないほどです。
私自身は、成長していくなかで、女優やモデルの人と自分を比較し「私って劣ってるんだ、まだまだダメなんだ」と思ってばかりいました。
この署名活動は、「そうした考えに陥らなくてもいいんだよ、自分にも他の人に対しても、自分の体を恥ずかしいと思う必要なんてないんだよ」ということに皆が気づくきっかけにもなるのでは、と、私としては感じています。
フェイスブックやメディアがこの一連の動きに関心を持ち、摂食障害の問題や、自分の体を恥じてしまう問題…そういった問題は、話し合うべき価値があり、新しい視点からみるべき価値があるものなんだと思ってくれたことは、全体として、とてもびっくりしたし、わくわくすることでした。



Q.「『太った気分』の絵文字を削除して!」という、この訴えそのものが、キャスリンさんの考えを表していると思いますが、ご自身としては、何が今回のキャンペーンを始めるきっかけとなったのでしょうか。

「太っている」という言葉は、育ってきたなかで、ずっと気にしつづけてきたものだったし、私にとって大きな意味を持っている言葉なのです。
自分自身にも、友達にも家族にも「太っている」という言葉を言ったと思うし、この言葉を使えば使うほど、「自分ってダメなんだ、価値がないんだ」と感じるようになりました。
自分のことや自分の体のことを話す時に、どんな言い方をするのかということは、とても影響力のあることなのです。
そのことを皆さんに知ってもらいたいと思っています。
体にポジティブなイメージを持つためのこうした活動にかかわったことは、私自身の回復にもつながりました。
最近の私は、脚本を書く勉強をすすめたりしていますし、作家として、人々が社会の中で気づいていないことがあれば―それが若い女性にとってプレッシャーになるようなことの場合には、特に―そういう物事について積極的に話すようにしています。今後の活動についても、同じように、そうした姿勢で取り組みたいと思っています。



このキャンペーンについて、どう思いますか?


By Peerful

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